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サマリー(SAN)

  SAN(Storage Area Network)とは、複数のサーバとストレージ装置を結び、もっぱらストレージアクセスのために使用されるネットワークである。DASからSANに移行することで、ストレージ装置はサーバから独立し、複数のサーバのデータを集中的に管理するためのプラットフォームとなる。SANを利用したシステムでは、新たな業務アプリケーションを導入する際に、その業務のためのサーバを追加するが、データを格納するボリュームは既存のストレージ装置から必要な容量を割り当てて使用する。このようにデータを集約管理する大規模ストレージシステムを基盤とし、その上に、業務アプリケーション対応のサーバ、クライアントを構築するシステム形態をストレージセントリックと呼ぶ。

  SANに用いられるネットワークは通常のLANに比べて低レスポンスで、高信頼であることが望ましい。特に輻輳によるパケット損失やレスポンスの悪化などはシステム性能に深厚な影響を与える場合がある。このため、通常のLANに用いられるイーサネットに比べ、確実なパケットの送達などを比較的低レベルのレイヤで保証し、従来のチャネルインターフェース的な性格を持つファイバチャネルを用いることが多い。しかし、イーサネットの広帯域化や中小企業にもITシステム導入が広まり、SANの低価格化の要求が強まる中で、IPプロトコルを使うイーサネット(IPネットワーク)でのSANも今後普及が期待される。ファイバチャネルでもIPネットワークでもSANでは通常DASと同様にブロックIOを用いる。このため、SANで用いるファイバチャネルやIPネットワークでは上位プロトコルとしてSCSIを使用する。これに対してNAS(Netwaork Attached Storage)ではファイルIOを用いている。IPネットワークでは世界でユニークなポート識別子としてMACアドレスを使用するが、ファイバチャネルの場合はサーバのHBA、ストレージ装置のファイバチャネルインターフェースなど各ノードは64ビットのWWN(World Wide Name)を持ち、識別に使用することができる。

  SANに接続するストレージ装置はそのSAN用のネットワークインターフェースを通常複数持ち、複数のサーバの要求に同時にこたえるための性能スケーラビリティや障害時の代替パス機能を持つ。さらにデータの集中管理を支援する機能としてオンラインバックアップのための筐体内ボリュームレプリケーション機能、新規導入ストレージへのデータ移行やディザスタリカバリのための筐体間ボリュームレプリケーション機能などを持つ。新しいボリュームの割当てを容易に行うためのボリュームプール機能などを含めて、これらのストレージ機能をシステム管理者が効率的に利用することができるようにするためにストレージベンダはストレージ管理用のソフトウェアを用意している。

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